猫はしょっしゅう体を舐めてグルーミングをしていますが、舌が届かなかったり自分で見えない部分は飼い主がお手入れをしてあげなければなりません。
お手入れを通して病気を早期発見できることもあるので、定期的に行う習慣をつけましょう。
清潔でかわいい見た目を保つためのお手入れ方法について解説します。

・ブラッシング
後頭部~背中~お腹~腰を毛の流れに沿って優しくとかしましょう。ブラッシングの頻度は長毛種は毎日、短毛種は1週間に2~3回が目安です。毛の生え変わる春と秋はいつもより丁寧に行いましょう。ただし、あまり時間をかけすぎるとハゲの原因になってしまうので、なるべく短時間で済ませるようにしてください。猫用ブラシにはスリッカーブラシ・ピンブラシ・ラバーブラシ・獣毛ブラシ・コームといった種類がありますが、毛の長さや用途によって使い分けることをオススメします。いつものブラッシングはピンブラシ、抜け毛をたくさん取りたい時はラバーブラシ、毛づやをよくしたい時は獣毛ブラシを使うとよいでしょう。長毛種は毛玉ができやすいので、見つけたらスリッカーブラシかコームでほぐしてあげてください。猫がブラッシングを嫌がる場合はリラックスしている時に行ったり、水で濡らした手をブラシ代わりにして優しくなでることから始めて徐々に慣れさせましょう。

・耳掃除
健康な猫であれば耳垢は自然に排出されるので、耳掃除を頻繁に行う必要はありません。汚れていたらする程度でOKです。耳の先端を軽く引っ張り、ぬるま湯で湿らせたガーゼかコットン、または耳掃除用のウェットシートをそっと耳垢に押し当てて拭き取ってください。体質によって耳垢が溜まりやすい猫もいるので、耳の汚れのチェックは毎日した方がよいでしょう。

・爪切り
子猫は1週間に1度、成猫や老猫は2週間に1度を目安に爪切りをしてあげましょう。猫を後ろ向きに抱いて膝か太ももの上に乗せ、足先を軽く押さえて爪がニュッと出てきたら尖った部分を1~2ミリほど切ってください。嫌がって暴れる場合は目が粗くて猫の体よりもやや大きいサイズの洗濯ネットに猫を入れ、そのまま爪を切ります。タオルを頭にかぶせて落ち着かせるのもオススメです。後ろ足の爪は前足ほど伸びず、自分で噛んで剥がしたり歩いたり走ったりしているうちに自然に削れるので、切らなくても構いません。

・歯磨き
猫の歯磨きはできれば毎日行うのが理想です。しかし、成猫にいきなり歯磨きを習慣化させようとしても嫌がられるので、最初は週1回から始めましょう。猫用歯磨き剤で湿らせたガーゼを指に巻いて歯の表面を優しくなで、慣れてきたら綿棒を歯に当ててこすります。綿棒を使った歯磨きを嫌がらなくなったら、歯ブラシで磨く時間を徐々に長くして慣れさせましょう。歯ブラシをどうしても嫌がる場合は歯磨きシートや水に混ぜて飲ませるタイプの歯磨き剤を使うと手軽に口腔内のケアができます。

・目やに取り
目やには気付いた時にその都度取ってあげましょう。ぬるま湯で湿らせたガーゼかコットン、またはペット用のウェットティッシュを目やにに当てて少しふやかし、目頭から目尻に向かってそっと拭き取ってください。