愛猫が最近太ったと感じたことはありませんか?
太っていても痩せていても猫はかわいいですが、太りすぎを放置するのはよくないことです。
猫が太る原因の多くは食べすぎなので、つい甘やかしてごはんやおやつをあげすぎてしまうという飼い主さんは心を鬼にしてダイエットをさせましょう。
太りすぎの猫を健康的に痩せさせる方法について解説します。

・猫の適正体重と太りすぎの判断基準
種類や性別による個体差があるため、「適正体重は何kg」と一概に言うことはできません。ただ、一般的に猫は1歳を過ぎると成長が止まってあまり体重が変化しなくなります。よって、1歳を迎えた時の体重がその猫にとっての適正体重だと考えて頂いて構いません。メインクーン・ラグドール・ベンガル等の大型種は2~3歳頃までゆっくりと成長し、10kg近くまで体重が増えることがあります。しかし、体重はあくまで目安なので、見た目や肉付きで判断した方がよいでしょう。立った状態の猫を真上から見た時、ウエストにくびれがなくて樽やひょうたんのように膨らんでいたら、太りすぎです。脇の下を触ってみて肋骨の位置が確認できない場合も同様です。

・太りすぎによって起こる健康上のリスク
太りすぎの猫は糖尿病のリスクが高いです。心臓・関節・血管への負担が増えるため、心臓病・関節炎・高血圧にもかかりやすくなります。何らかの病気や怪我で手術をしなければならない場合、麻酔が効きにくいというリスクもあります。脂肪が麻酔を吸収してしまい、脳まで行き届かないのです。また、皮膚病・下部尿路疾患・口内炎等の発症リスクも太りすぎと大きな関連があることが研究により判明しています。

・食事を見直してダイエット
猫に必要な1日の摂取カロリーは「体重×80キロカロリー」が目安です。あまり動かない猫の場合は80キロカロリーを70キロカロリーに置き換えて計算してください。適切なカロリーが分かったら、余分なカロリーを摂らせないように量を調節して与えましょう。キャットフードのパッケージに記載されている給与量を参考にすると、分かりやすいです。目分量だと多く与えてしまいがちなので、面倒でも毎回きちんと軽量することをオススメします。低カロリーで少量でも満腹感を得やすいダイエットフードに切り替えると、効率よく体重を落とすことが可能です。3~4回の小分けにして与えることで、脂肪がつきにくい体になります。ダイエット中はおやつはあげないのが理想ですが、どうしても欲しがる場合はなるべく低カロリーのものを選ぶようにしましょう。

・運動をさせてダイエット
猫に長時間の運動は必要ありません。無理に運動させても、すぐに疲れてしまいます。数分でよいので、1日に2~3回猫と遊んであげましょう。猫は上下運動を好むため、キャットタワーを設置するのもオススメです。階段があればおもちゃで誘って昇り降りさせたり、家具の配置を変えて段差を作り上下運動ができるようにしてあげるとよいでしょう。